DVD「カシミヤができるまで」 その2 挫折

投稿者: satorun
6 月 29 2010 年

昨今日本のマーケットではカシミヤの不当表示の問題や偽装事件が頻発しています。カシミヤの製造工程を知ったからと言ってその手の問題がなくなるわけではないでしょうし、減ることもないかもしれません。いや何も変わらないでしょう。

でも販売に携わる方や営業に携わる方がカシミヤに関して少しでも多くの情報を身につけられることで引き出しが増えて、販売力や営業力が高まり、ひいてはカシミヤの不当表記や不正表示に対して敏感になって頂くことでこの業界全体が少しでも改善の方向に向かえばどんなにいいだろうと思い、僕たちができる範囲で映像化に取り組もうと決心したのです。家庭用のビデオカメラもあるわけだし、何とかなるだろうと楽観的に考えていたのです。

しかし、我ながら着想は良かったのですが、いざ実行するとなると課題山積でした。

まずタイミングの問題、カシミヤヤギは年中刈取されているわけではありません。一年に一度4月~5月ごろだけなのです。この時期を過ぎるとカシミヤヤギの毛は自然と抜け落ちてしまい、刈ることができなくなります。このピンポイントに合わせて取材に行かなければならないのです。

次に実際の取材現場の確保をどうするのか?という問題。内モンゴルに行くと至る所にカシミヤヤギが居るのだろうとよく誤解されますが、内モンゴルのフフホトは人口180万人の大都会です。カシミヤを見るためにはフフホトから車で数時間かけて養育農家まで行かなければなりません。単純に出張でカシミヤヤギ見たいから見せてほしいというようなものではなく、取材となるとそう簡単には行きません。

また現地までの大人数の移動はどうするのか、車の手配は?映像は誰が取るのか?暗い工場内でのライトはどうするの?等々あまりの課題の多さと煩雑さに「もうええわ~。止めよ。」と思いました。

何よりも素人が撮影した映像を皆さんに楽しく見て頂けるわけがありませんし。素人が刈取のシーンとか撮影してユーチューブにアップしてせいぜい仲間内で見るぐらいなのだろうなと完全に諦めて元町の居酒屋で腐っていたのです。  つづく

カシミヤスタイリスト ミラノアレス http://www.alles-inc.com/

コメント / トラックバック 2 件

  1. hiromi より:

    そうですね。。
     先日もどこかのセレクトショップでヒツジと合皮のムートンモカシンシューズを牛革100%と表示して販売したこことが発覚し、全品回収となっていましたね。
    ある経営者仲間が「今の小売屋は骨董屋と同じ。買う側の目利きの腕を上げるしか…」と言っていましたが。当に。

    消費者が本物かどうかを目利きする為の情報を作っている現場に近い人間が発信してあげないと、消費者は賢くなれませんものね。
    悲しい世の中ですが、貴社の活動は大変重要な事だと思います。

  2. satorun より:

    ツイッターに書かれていましたね。本当にそのとおりだと思います。DVDができましたら差し上げますので一度見てくださいね。小さな取り組みですが、何らかの役に立てればと思っています。

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